特集

食養生コラム 第17回

お口とからだ、イキイキと! きらら歯科の外島先生が連載する、食養生コラム。

お口のはたらき -その6-

再び離乳食。いつ始めるの?昭和40年代、アメリカの小児科医ベンジャミン・スポック博士の育児書が日本語に翻訳されました。聖書の次に売れたこのベストセラーに厚生労働省が飛びつき、昭和55年「生後5ヶ月頃から離乳食を」という博士の育児法を導入。

しかしその2年後から、アトピー、小児喘息が急増しました。赤ちゃんの腸が完成する前に離乳食を与えたことが原因です。

多くの日本人が口呼吸だといわれています。赤ちゃんは生まれて無意識に鼻呼吸です。離乳食の時期になると、鼻呼吸でお乳を飲むことを止めてしまいます。この時期おしゃべりも始めます。言葉を話すことと口での呼吸は不可分です。早期の離乳食やおしゃべりは口呼吸の原因に。

昭和50年代、お口のはたらきや成長過程はそれほど解明されていませんでした。虫歯や歯周病の原因の一部が、口呼吸によるお口の乾燥だということが分かってきました。歯の着色、喘息やいびきまでもが口呼吸によって引き起こされるといわれています。

江戸時代、離乳食は2歳頃からだったそうですが、今でも厚労省は生後5-6カ月を提唱しています。