季節の野菜通信 vol.11

夏の季節は暑さで食欲が一気に減ったり、体力が落ちバテぎみになっていませんか。食欲がないからといって食事を抜いたり、食べたくないかといって食事の量を極端に減らしていませんか。私も調理場の熱い中で料理を作っているとさすがにこの時期はつらく自然と食欲と体力が無くなります。本来ならもっともやってはいけないことですね。体力や抵抗力が回復せず、さらに体調を崩すことになりますので十分に注意してください。
今月は夏バテを防止できるかも？しれない食べ物について話をさせて頂きます。

「朝食は一日のエネルギー源」というくらい大切な食事ですので、からだを「冷やさない食事」をとり、元気に一日を過ごしましょう。暑い時は涼しさを求めてしまい、つい冷たい物ばかり食べたくなりますよね。私も料理を提供する側ですが、この季節になると冷製スープや冷製パスタ等の冷たい料理が多くなってしまいます。お客様のことを考えると暑い外から冷房の効いた店内に入り、冷たい水を提供され、からだが少し冷えたところにさらに冷製スープだとからだを冷やし過ぎてしまい、胃腸のはたらきを弱めてしまっていたことに今頃気づき反省しました。まずは食事の最初に出来れば野菜がたっぷり入った温かいスープや味噌汁などを食べるようにしてください。温かいお茶を飲むだけでもだいぶ違うとも聞きました。食事のおかずにも体を温める食材を取りいれた料理を食べて下さい。例えば、生姜・ニラ・ねぎ・ニンニク・ゴマなどを使った内容でからだの中から温めて下さい。肉料理なら豚肉の生姜焼き、にんにくを使った料理は、鶏肉のガ―リックソテーとか、あるいはネギと味噌を合わせた鶏肉のネギ味噌焼きなど香味野菜もたっぷり使った料理や、手軽に出来るニラ玉などおすすめしますのでチャレンジしてみてください。

忙しいから朝食を抜いたり、一回の食事量を少なくしてしまうことにも、十分注意してください。三食のなかで朝食はもっとも大きな熱を生み出す大事な食事です。体温をあげて新陳代謝を良くして一日の仕事に耐える、疲れにくいからだを作りましょう。そろそろもったいぶらずに本題の夏バテ予防が出来るかもしてない食材を教えます。

「暑い」「食欲がない」「さっぱりとしたものが食べたい」この時季よく耳にする言葉ですよね。食欲が無くなり食べる量が減ってきたときにこそ「栄養密度」を意識した食事に心掛けてください。「栄養密度」とは、同じカロリー食品を食べたとき摂れる栄養素の種類や量の違いを表すものです。

そこで夏バテのからだを元気にする「一日一個の卵」です。卵は手軽で栄養的にも優秀ですが、あまり食べ過ぎてはいけないとか、夏の卵は危険だとかいろいろ言われています。最近では医学的にも問題が無いとされていますが、心配な方は一度病院の先生に相談してください。私は医者ではありませんので責任は取れません。例えば卵一個とバナナ一本(約１００ｇ)のカロリーはだいたい同じぐらいで約８０カロリーですが、摂れる栄養価は大きな違いがあります。卵はタンパク質・鉄分・ビタミンＡやＥなど多く含まれていると言われる栄養密度の高い食材なのです。卵が苦手な人や医師から控えるようにと注意を促されている人は、大豆や納豆を食べるよう心掛けてください。大豆製品にも同じような栄養密度の高い商品がありますので。栄養密度の高い食材を食べて、食欲が低下する季節を頑張って暑さに負けないからだ作りを心掛けましょう。

毎日食べるご飯、私は職業柄毎日料理を作っている側ですが、意外と気にしてそうで気にしていないのが自分の食事内容ですよね。これではいけないとはわかっていても、つい忙しいからといって手抜きになってしまいます。そこで、忙しく食事が出来ず仕方なくコンビニでなにかを買って食べるとき、ショーケースの中には冷製商品がたくさん並んでいます。その中からあなたが選ぶとしたら何を選びますか？

① トマトとジェノバの冷製パスタ
② 冷やし蕎麦又はうどん
③ 冷やし中華
④ 冷やしラーメン

夏バテのからだに一番やさしい商品は、色々な食材をつかっていて栄養素の食材も多く入っている③の冷やし中華がいいそうです。意外と簡単に出来る食事からの夏バテ防止策、タンパク質食品が入っている料理、多種類の食材が使われている料理、野菜が多そうな料理を食べて夏バテ予防をしていただければと思います。食欲がないときは無理して食べる必要はないと思いますが、朝食を抜いてしまいがちな人は朝食だけとは言いませんが、出来れば朝食はしっかりと食べて、夏バテ防止に心掛けて頂ければと思います。