インタビュー

次代を担う農業者vol.33

次代を担う農業者vol.33 今回は、田村市大越町で夏秋トマトを栽培している猪狩徳孝さんにお話を聞きました。

🌸広報誌2月号にも掲載されています🌸

 田村市大越町で夏秋トマトを栽培している猪狩徳孝さん。学生の頃に実家が農家だったことをからかわれた経験があり、見返したい気持ちで就農を決めたそうです。

 猪狩さんは高校卒業後、長野県の花卉農家で1年間研修を受け、農林水産省が運営していた農業者大学校に入学。大学校では海外研修でアメリカのほ場を視察し、知識を深めました。卒業後就農し、現在はご家族とパートさんの計8名で分業して農作業に当たっています。

 猪狩さんはトマト「りんか409」を栽培しており、JAに全量出荷しています。今年は市場での需要が大きい「麗月」も試験栽培します。その他、稲作を受託しており、春は育苗、秋は刈取・乾燥・籾摺りを行っています。
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 農作業は苦労の連続だと話す猪狩さん。5年前から肥培管理を両親から受け継ぎ自分で行うようになりましたが、最初は収量を上げられず苦労したそうです。肥培管理が少しずつ実を結んできたと思ったら次は天候に悩まされ、対応するのが難しいと頭を悩ませます。

 一方で、猪狩さんは小学校の農家見学を受け入れるなど食農教育にも力を入れており、「地域貢献ができるようになってきた。小学生から感想をもらうと楽しいことが書いてありうれしい」と話します。また、大手コンビニエンスストアが福島県の「ふくしま。GAPチャレンジ」と連携し、県内の店舗でGAP認証野菜を使用した商品を販売。猪狩さんが部会長を務める当JAたむら地区トマト専門部会のトマトがサンドイッチに使用されました。「うちのトマトが使われたと思うとちょっと自慢」と笑顔で話してくれました。
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 栽培のこだわりについて、土壌病害でほぼ全滅した経験から接ぎ木を行っているほか、田村農業普及所の協力で重点指導ほ場に取り組み、指導を受け、教科書通りに作ることの大切さを実感したそうです。出荷時もJAの規格や等級を遵守して出荷しています。
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 休みの日はゲームのほか、スポ少で剣道の指導者をして過ごしている猪狩さん。ホームセンターをめぐるのが趣味で、商品を見てハウスやトマトの栽培に使えそうだと考えているそうです。

 今後の展望について、「収量を上げていくのはもちろん、生産者の減少に歯止めをかけたい」と話し、部会については、「コロナ禍で集まる機会が減っていたため、これからは部会員が集まって話す機会を設けていきたい。部会員皆で『儲かったね』と笑い合えるよう、品種や気候の変化に対応して収量を上げていきたい」と語りました。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!