インタビュー

現場の声を聞きたい    常勤役員が行く!vol.4

 JA福島さくらの志賀博之組合長ら常勤役員は、JA自己改革の一環として、地域の担い手・大型農業法人・集落営農組織等を訪問し、今後のJA運営に反映させるため各所で組合員の皆さまの貴重なご意見・ご要望を伺っています。

 今回は、三穂田町の古川元輝さんを蒲生幸夫専務が訪問し、現場の"生の声"を伺いました。

🌱栽培している農産物

●きゅうり・・・・8・6a
●ハラペーニョ・・・・2a
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栽培する農作物について

祖母の作っていたハラペーニョを引き継ぎ 農家の道へ 

 古川さんは、郡山市で栽培が盛んなきゅうりと、高校生の頃に祖母が家庭菜園で作っていたハラペーニョを栽培しています。先祖代々水稲農家で、いずれ農家になることを考えていたと話します。
 前職の歯科技工士をやり切ったことと、コロナ禍のどうなるか分からない状況の中で「自分で食べ物を作ることは生きる力になる」と考え、歯科技工士を退職し、2023年に就農しました。きゅうりの他にハラペーニョの栽培を決めたのは、「祖母の作るハラペーニョがおいしかったから」と笑顔で話してくれました。

 就農前の1年間は、こおりやま園芸カレッジできゅうりの栽培管理を学びました。郡山市での栽培が珍しいハラペーニョは、祖母が栽培していたのを見てなんとなく作っていましたが、同カレッジで肥料の配合や水分量、温度差が農作物に影響すると学び、ハラペーニョは条件によって辛さが変化すると気づき、色々試しているそうです。古川さんはハラペーニョについて、「辛さの中に旨みがある味が理想。実は熟するとパプリカに近い食感になって甘みがあるが、種はピリッと辛さがある」と話します。
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栽培へのこだわり

作物は正直 生育状況を見極めて対処していく

 古川さんは農業について、「自分のペースでできる。自己責任なのでやりがいがある」と話しました。また、古川さんは郡山市園芸ギガ団地組合に加入しており、地元農家とつながりができる点も良いと言います。先輩農家からアドバイスをもらったり、若手農家と意見交換をしたりすることで、より良いものを作ろうと思えると教えてくれました。
 一方、昨年は、研修とは畑の土台が異なり苦労したそうです。自分の圃場は土壌の条件が悪く、7月にきゅうりを収穫することができませんでした。しかし、きゅうりは良くも悪くも生育状況が目に見えるので、途中で対処することができたと話します。蒲生専務も「作物は正直。営農指導員もいるので頼ってほしい。郡山市に限らず、福島県はきゅうりの栽培が盛んだが、競うのではなく一緒になって福島県を盛り上げていきたいので、古川さんの今後の栽培に期待している」と話しました。
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 また、古川さんはJAの営農指導員からの指導や補助金に関するアドバイスに感謝していると話し、新規就農後、可能であれば経営が安定するまでの長期的な支援があれば、今後就農を考えている人の後押しになるのではないかと要望し、蒲生専務は「新規就農者にとって支援は必要だと考えている。特に移住して就農した人などは栽培や生活の地盤がないので検討していきたい」と答えました。

これからの展望

将来的には飲食店経営も ハラペーニョを広めたい

 今後の展望として、古川さんはきゅうりの管理法を確立し、自分が栽培できる適量を見極めたいと話します。また、ハラペーニョについては販路拡大を計画しており、漬物製造業の営業許可を取得し、6次化商品としてピクルスの販売を検討しています。ピクルスの味には自信があり、冬の収入源となるよう、消費者に手に取ってもらえる商品を目指します。さらに、将来的にはタコスなどの飲食店を経営したいと話し、蒲生専務は「ハラペーニョの認知度向上のために、我々も力になれることがあれば協力したい」と話しました。
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~今回の訪問を通して蒲生専務からのコメント~

 JAは、農業を地域の若い人達が職業として積極的に選んでもらえるようにしたいと考えています。古川さんには、そのモデルとなるような農業経営・スマート農業を目指してください。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!