インタビュー

次代を担う農業者vol.17

次代を担う農業者vol.17 今回は、田村郡小野町でピーマンを栽培している荒谷瑞穂(あらたにみずほ)さんにお話を聞きました。 🌸この記事は、広報誌「さくら」10月号にも掲載しています🌸

 田村郡小野町でピーマンを中心に栽培を行っている荒谷瑞穂さんは2021年から新規就農しました。旦那さんの転勤と共に各地を周っていましたが、宮城県仙台市に移り住み、小野町の実家に頻繁に帰るようになると、農業に興味を持ち、さらに実家の周りに耕作放棄地が増えさみしいと感じるようになったことをきっかけに、就農を志しました。

 最初はアルバイトとして植物工場でイチゴ栽培の手伝いをしていたため、就農する際もイチゴをい作りたいと思っていましたが、田村の気候には合わないこと、たむら地区の振興作物としてピーマンの栽培が盛んだったこともあり、ピーマンの栽培を始めました。

「イチゴのように可愛らしい見た目ではないので、最初は愛着が湧きませんでしたが、ピーマンの小さくて可憐な花を初めて見た時にキュンときて、そこからは我が子のように思っています」

と笑顔で話してくれました。
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🌸農業に取り組んで

 農業をやっていてよかったことは、基本的に自然を相手にする仕事なので、人間関係のストレスがないこと。また、農業をはじめて、今までとは違った新しいつながりができたとも話してくれました。「畑で作業していると、通りがけに挨拶してくれる方や教えにきてくれる方がいます。農業をはじめたばかりと言うこともあって、地域の人が気にかけてくれて、ご縁が広がっていく時に農業をやっていてよかったなと感じます」と話しました。

 逆に苦労したことは、人手不足だったこと。予想よりもピーマンの出来が良かったことで、収穫・選別が追い付かずに破棄してしまうものも多く、辛かったと話してくれました。「でも、それが同時に気づきでもありました。自分だけでも寝る暇も削って働けば何とかなると思っていましたが、何とかならなかった。次からは、お手伝いしてくれる人を増やそう、研修も大切だなとか。来年に繋げる『種』を今年はたくさん蒔くことができたなと思っています」と前向きな荒谷さん。
『失敗は成功の種』の言葉を胸に、来年はその種をきちんと芽吹かせて、花を咲かせたいと意気込みを話してくれました。
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🌸農業へのこだわり

 荒谷さんのこだわりは、えぐみのない美味しいピーマンを作ること。品種に合った栽培法を考え、肥料の調整や、今年から自動かん水を取り入れたこともあり、水やりにも気を使っているそうです。また、畑で収穫したピーマンをその場で食べて、味を確認することも大切にしているそう。ピーマンが嫌いなお子さんにも「美味しいからまたあのピーマンが食べたい」と言われるほどの評判です。
 荒谷さんのピーマンは現在JAに全量出荷していますが、今後は、JA直売所「ふぁせるたむら」や「あぐりあ」にも出荷予定。オリジナルラベルも作って荒谷さんのピーマンとして出したいと考えているそうです。
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🌸これからの展望

 これからの目標は、「農業でしっかり稼げる」ことを証明して、若い世代の職業選択の1つに農業を考えてもらうこと。次世代の担い手育成にも繋げるため、農業の魅力を伝えていきたいそうです。また、「今までにない面白い6次化商品を開発して、ヒットさせるのが夢です」と6次化に向けて楽しそうに話してくれました。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!