インタビュー

次代を担う農業者vol.25

次代を担う農業者vol.25 今回は田村郡三春町でキュウリを中心に栽培している佐久間保雄さんにお話を聞きました。

🌸この記事は広報誌「さくら」6月号にも掲載しています🌸

 佐久間保雄さんは、田村郡三春町でキュウリを経営の柱に栽培するほか、水稲やジャンボインゲン、直売所や量販店へ出荷用のホウレンソウやレタスなどの栽培を行っています。

 元々は佐久間さんの両親と常時雇用のパートさんの3名体制で農業をやっていましたが、両親から農業経営の規模縮小をすることについて相談を受け、経営を規模縮小するなら農業を継いで経営を拡大しようと決断し、2016年に就農しました。当初は、両親が栽培していないトマトを選定しようとしましたが、行政やJAなど関係機関に相談し、両親の長年培った技術を受け継いではどうかと提案を受け、以前から栽培していたキュウリの栽培を始めました。同年に三春町へ青年等就農計画認定申請書を提出し、その年の8月31日に計画書が認定されました。
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🌸栽培の苦労

 就農したての頃は、初期投資や農閑期に収入が得られないなど金銭面のやりくりや、佐久間さん、両親、パートさんの4名体制では人手が足りず、寝る時間を削りながら作業するなど苦労の連続だったそうです。その後、家族で農業をやっていこうと2018年に佐久間さんの奥さんが就農し、徐々にパートさんも増やしました。

 現在は、佐久間さん、奥さん、両親、佐久間さんの弟さん、時期によっては息子さんとパートさん4名の9~10名体制で農業を行っています。
 人数が増えたことで、作物の手入れや仕分けが効率的にできるようになり、年数を重ねるごとに全員の技術が向上し、最近では経営も安定し、やっと軌道に乗ってきたと佐久間さんは話してくれました。

🌸栽培する農作物について

 佐久間さんの栽培のこだわりは、基本に忠実に育てることです。佐久間さんは、JAからの紹介もあり月に一度種苗メーカーの方からの生育状況に応じた肥培管理の指導を受け、教えを守りながら栽培にあたっています。品質の良いものを消費者へ提供することを心掛け、全品A品を目標に日々、かん水作業や病害虫の防除等に基本を守って栽培しています。また、畑によって味が違うため、その場で食べて味の確認をしながら肥料の管理をしているそうです。

 佐久間さんの栽培するキュウリやジャンボインゲンは、JAを通して市場に出荷されるほか、ホウレンソウやレタスなどの野菜はJA直売所などで購入することができます。おすすめの食べ方は「きゅうりキムチチャーハン」。チャーハンの具材にキュウリとキムチを足して作るチャーハンは、佐久間さんの家でも夏によく食べているそうです。
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「キュウリは、作業に休みがなく根性がいる作物です」

と話す佐久間さん。

 休みなく作業する中でも、雨の日や雪の日を見計らって温泉へ行ったり、年に1回計画している旅行を楽しみながら日々を過ごしています。今後の夢については、今以上に農作業の省力化を図り、繁忙期においても週1回の休みを確保していきたいと話してくれました。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!