特集

浪江でクリスマス用枝物出荷作業はじまる

 JA福島さくらふたば地区管内で、クリスマスの飾り付けなどに使われるコニファーなど、枝物の栽培農家が出荷作業に追われています。

 コニファーとは細い葉を密に茂らせる「針葉植物」の総称で一年中瑞々しい葉を保つ常緑樹、クリスマスツリーとしてや鑑賞用として人気の高い植物です。

 浪江町幾世橋地区の安倍政信さん(72)は現在、幾世橋地区に約2ヘクタール、葛尾村と小高町にそれぞれ約0.5ヘクタールある畑でユーカリやコニファーなど9種類を栽培しています。

 安倍さんは震災前、定年を機に田んぼと花卉を栽培していましたが、東日本大震災による津波で自宅や資材・機械が流され、原発事故の影響により茨城県日立市で避難生活を送っていました。

 その後、安倍さんは2018年に営農を再開し、避難先から通いながら、農業復興に向けた作物として同地区で推奨されていた枝物の栽培を始めました。

 現在は浪江町に戻り、同町で同じく枝物栽培を行っている小野田浩宗さんが2019年3月に発足した花木専門グループに加入し、他県へ研修や視察に赴きながら栽培に励んでいます。

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コニファーを収穫する安倍さん

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安倍さんと妻のナナエさん

「避難生活では何もしなくても体の節々に痛みがあったが、浪江に来て農作業をしていると元気になる。生きていると実感することができる」とナナエさんが話してくださいました。
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安倍さんのほ場

企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!