平和と復興のシンボル いわき市でオリーブが収穫最盛期
当JAいわき統括センター管内で復興のシンボルとされているオリーブが収穫最盛期を迎えています。いわき市では、7人で約10㌶、年間約3㌧を生産しており、10月~11月上旬が収穫の最盛期です。
オリーブは、日本では地中海沿岸部に気候が近い香川県小豆島が国内生産の9割を占めていますが、同市は一年を通して寒暖の差が少なく、日照量が多いため、栽培が可能となっています。
オリーブの実は始めは緑色で、完熟すると黒くなり、油分が増えます。その実に含まれる油分は海外の3分の1程度で、10%前後と希少です。
いわきオリーブ㈱は、「+オリーブ ふくしまをもっと美味しく ヘルシーに」をコンセプトに、オリーブの加工・販売を行っています。同社社長で北のオリーブ合同会社代表の木田源泰さんは、2009年にNPO法人いわきオリーブプロジェクトを設立し、翌年に苗を植え、テスト栽培を開始しました。東日本大震災後は、災害復興ボランティアの人々の協力のもと、震災復興のシンボルとして栽培を継続し、2016年からは搾油を開始しました。同プロジェクトは2022年に活動を終えましたが、同社が事業を引き継ぎ、オリーブオイル、塩漬け、お茶やオリーブ麺などの商品を開発・販売しています。オリーブにはポリフェノールが多く含まれ、抗酸化作用があり、生活習慣病の予防やアンチエイジング効果が期待できます。商品は同社のオンラインショップやイベントで販売している他、当JA農産物直売所新鮮やさい館平窪店での販売を計画しています。
また、オリーブ栽培の集大成として、いわきワシントンホテルと磐栄ホールディングス㈱と連携し、11月30日に「収穫祭」を開催します。
木田さんは今後の展望について、「食を見直すきっかけとして、オリーブのおいしさと、健康づくりに優れた成分を含んでいることを伝えなさいと、オリーブの女神が言っているような気がする」と話しました。
- 企画部・人見
JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!