インタビュー

次代を担う農業者vol.22

次代を担う農業者vol.22 今回はいわき市小川地区で主にハウストマトを栽培している根本一仁さんにお話を聞きました。

🌸この記事は広報誌「さくら」3月号にも掲載しています🌸

 根本一仁さんは、いわき市小川地区で主にハウストマトを栽培しています。元々は根本さんのお父さんが農業をやっていましたが、2019年に発生した台風19号の水害でハウスが甚大な被害を受け、建て直す話が出たときに就農することを決めました。
 以前から根本さんのお父さんが栽培したトマトは、友だちから「このトマトなら食べられる」と好評だったそうです。その意思を受け継ぐ形でトマト栽培に励む根本さんは『トマトが嫌いな人でも食べてくれるトマト』を目指し、2020年8月から「親バカトマト」を栽培している菊田の郷 助川農園の助川成光さんのもとで研修を受け、一からトマトの栽培法を教えてもらい、翌年8月から現在のビニールハウスで親バカトマトの栽培を始めました。
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 親バカトマトの特徴でもある土耕栽培を採用しているため、土づくりと、成長具合や季節に合わせたかん水には特にこだわっているという根本さん。
 長年の栽培経験を持つお父さんからアドバイスをもらったり、現在でも2週間に1回は助川さんの所に通い、成長診断や栽培について教わっているそうです。また、農薬の使用回数や化学肥料を50%以下に抑える特別栽培の認定も受けています。

 根本さんの栽培したトマトは、JAに出荷している他、圃場で直接購入することができます。また、来年度からはハウスの横に直売所をつくる予定だそうです。
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 農業をやっていてよかったことは、地域の人や農業をやっている近い世代の人と話す機会が増え、つながりができたこと。両親と話す機会も増え、ストレスなく過ごせていると話します。また、古着や食べることが好きな根本さんは、休日にはお気に入りの古着屋さんに行くなどしてリフレッシュしているそうです。
 逆に苦労したことは、先輩の真似をしようとしても、場所や土の状態、気温の変化、ハウスの構造によってトマトの品質が変わり、一定の品質を保てないことだと話してくれました。ハウス付近の土は、水害の影響で川砂などが色々混ざり、流されたのがガラスハウスでガラスの破片も交じったため、一度全部の土を入れ替えました。
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「まだ土が十分に育っていない未熟な状態なので、土壌診断の結果やその都度周りの人に聞きながら、自分のハウスに合った肥料の量や栽培法を探している段階です」

と根本さんは話してくれました。
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 今後の目標について、根本さんは「今後は、栽培規模を拡大していきたいです。そして『親バカトマト』という名前を県内だけにとどまらず、国内にも広めてきたいと思っています」と答えてくれました。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!