インタビュー

次代を担う農業者vol.21

次代を担う農業者vol.21 今回は船引支店管内で和牛繁殖と水稲栽培をしている菅野直記さんにお話を聞きました。

🌸この記事は広報誌「さくら」2月号にも掲載しています🌸

🌸代々受け継がれた畜産業への道に

 船引支店管内で会社勤めをしながら和牛繁殖と米作りを行っている菅野直記さん。
 父親も兼業農家だったということもあり、「会社勤めをしながら牛を飼うことに抵抗はなかった」と話していました。

 直記さんの家では、昭和20年から黒毛和牛の繁殖を行っており4代に渡って畜産業を営んでいます。兼業ではありますが、その時代、その時代に合った経営を行い、バブル崩壊・BSE問題・震災被害等の大きな出来事を乗り越え4代に渡り畜産業を続けてこれたのを誇りに思っているとのことでした。

 また、勤めている会社では商品を海外に輸出するための最終検品業務を任されており、「自身で納期までのスケジュールを考え仕事を早く進められるよう早朝に出社し業務を行っている。先を見据えて仕事を進めていくことは牛飼いの家業にも通じるものがある」と話していました。
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🌸セリについて

 直記さんは現在、県外の1,000頭規模の肥育農家さんから市場で子牛の買い付け依頼を受けて業務を行っています。

「牧場の社長さんとコミュニケーションを取りながら1頭でも多く牧場の経営に合った牛を仕入れられるように心掛け、毎週、社長さんから送られてくる枝肉の成績を元に生産者との相性を調べたり、枝肉相場・牧場の会長さんや社長さんからの適切なアドバイスを参考にしながら自分なりに何パターンかの基準を設けて買い付けを行っています。買い付けした牛が健康に大きく育ちの良い成績が出ることを願っている」

と話してくれました。
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🌸繁殖させるうえでのこだわり

 直記さんの家業へのこだわりについて「1年1産を基本目標とし母牛の受胎率向上や出産時のお産が軽く自力で出産できるように運動をさせて、自然に近い飼育環境を作ってあげるように管理している」と話していました。

 また、今後の展望については、「まずは買い付けした牛が来年の春頃から出荷になるので、また新しい取組をしていきたい。畜産農家は高齢化が進み担い手不足等が問題になってきているので、地域の方々・親戚・JAの担当者達との牛が繋いでくれた縁を大切にしながら市場性のある牛の出荷を目指して改良を行い、繁殖・肥育生産者、肉屋さん、消費者など牛に関係する人達みんなが喜べるような牛を1頭でも多く生産できるように牛の命を大切に育てていきたい」と語ってくれました。
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企画部・人見 企画部・人見

JA福島さくら本店・企画部企画課の人見です。 みなさまの生活に役立つ情報をお届けしてまいります!