後世に残る伝統食品を 萱沼の凍みとうふ最盛期

 福島県郡山市日和田町の(有)椎根商店で冬の伝統食材凍み豆腐作りの最盛期を迎えています。  同商店で加工製造しているのは「萱沼の凍みとうふ」と呼ばれ、日和田町萱沼地区で江戸時代から代々受け継がれてきましたが、東日本大震災や高齢化の影響もあり、現在同地区で生産しているのは、同商店を含めて2軒だけとなっています。  萱沼の凍みとうふは、一般的な1~2センチの厚さではなく、約4~5ミリの薄さが特徴。きめが細かくしっとりとした食感に仕上がっています。  同商店では、現在8人体制で作業を行っており、柔らかくふかふかした食感にこだわり、昔ながらの手作業の製法を採用しています。凍みとうふ用に大豆を凝縮した豆腐を作ることから始まり、包丁で一枚一枚薄く切り分けた豆腐を凍らせ丁寧に稲わらで編み上げ、ビニールハウスで1週間ほど乾燥させて作ります。  (有)椎根商店代表取締役の椎根宏文さんは「伝統食品である凍み豆腐を後世に残すため、美味しいと思ってもらえるような凍みとうふを作り続けていく」と話しました。  同商店の凍み豆腐作りは、2月末まで続きます。

干された凍みとうふと椎根さん

凍みとうふ用の豆腐

切って成型する様子

凍らせた豆腐を稲わらで編む従業員

出来上がった凍みとうふをPRする椎根さん

萱沼の凍みとうふ