ICT技術で牛にストレスのない自由な生活を実現

 当JA管内の葛尾村で酪農を営んでいる佐久間牧場の佐久間哲次さんは、最先端のICT技術を活用し牛の飼育に取り組んでいます。  同牧場は、原発事故による長期避難を余儀なくされ、牛を全頭手放し休業しました。避難解除後は壊れた牛舎を自ら作り直し、8頭の乳牛を受け入れて酪農を再開し、飼養頭数を増やしてきました。  6月には、同村が地域復興を目指して整備した牛舎4棟で500頭規模の大規模酪農施設を借り受け、生産拠点を移しました。現在では、約260頭の乳牛を飼育しています。  牛の管理には牛群管理システムなどを活用し、搾乳ロボットを導入することで牛が自分のタイミングで搾乳することが可能です。  ICT技術を導入し、牛が自由に動くことができる「フリーバーン牛舎」を実現した佐久間さんは「震災で牛を全頭失い、ずっと後ろめたい気持ちがあったからこそ牛がストレスなく過ごせる環境の整備を重視していきたい」と話しました。  息子の亮次さんも現在酪農について学んでおり、最先端の技術を導入した同牧場を次の世代に繋げていくと佐久間さんは意気込みます。

佐久間さんに集まる牛たち

牛のお産の様子