現場の声を聞きたい    常勤役員が行く!vol.1

 当JAの志賀博之組合長ら本店常勤役員は、JA自己改革の一環として、地域の担い手・大型農業法人・集落営農組織等を訪問し、今後のJA運営に反映させるため各所で組合員の皆さまの貴重なご意見・ご要望を伺っています。    今回は、田村市の石森担い手生産組合代表の壁谷和男さんを志賀博之組合長が訪問し、現場の"生の声"を伺いました。

目次

🌱栽培している農産物

●水稲・・・・13.5ha
●大豆・・・・6ha
●冷凍加工ほうれん草・・・・20a

栽培する農作物について

当時35歳。若い担い手として生産組合へ

 石森担い手生産組合は、1998年ごろに設立。現在は土地利用型農業で水稲や大豆、冷凍加工ほうれん草を栽培しています。
 壁谷さんは、会社員(農機具・鉄工所・製造業)として勤めていましたが退職し、1998年(当時35歳)に親元就農しました。その頃から石森地区の基盤整備事業が始まったこともあり、当時一番若い担い手として位置づけられ生産組合に入りました。

 現在は、石森担い手生産組合の代表を務め、同地区全体の水田面積25haの内、半分近くの水田を壁谷さんが担っています。また、福島県指導農業士や田村市農業委員にも所属し、地域農業の一翼を担っています。一昨年から富岡町でも大豆3haを栽培して規模拡大を図ったり、水稲栽培の一部である2haで乾田直播栽培にも挑戦しています。
 以前は同地区での水稲の稲刈りのみの受託作業も多く請け負っていましたが、現在では4件と少なくなり、水田を貸すので全ての管理作業をやって欲しいとお願いされることが増えました。

 訪問した志賀組合長は、壁谷さんから、水稲栽培の20haまでの規模拡大を視野に入れた乾田直播などの省力化技術の取り組みや、土地利用型作物である県内の学校給食向けに栽培する冷凍加工ほうれん草の取り組みについて話を聞き、今後の継承者の課題などについて意見を交わしました。

これからの展望

農業をやりたい若い人達を応援していきたい

 壁谷さんは「若い人達に『農業が大変』とは言いたくない。現在、後継者がいないので、石森地区で農業をやりたい若い人がいれば機械や設備を貸しても良いとも考えている」と話しました。
 志賀組合長は「現在JAグループ福島では、他県の事例を参考に新規就農者を受け入れるトレーニングファーム設置を福島県に要望している。また、昨年4月に福島県農業経営・就農支援センターも開所され、当JAとしても関係機関と情報共有を図りながら後継者対策についても進めていきたい」と話しました。
 壁谷さんからJAに対し「肥料のフレコンが1tの規格では大きすぎて使いにくいので、フレコンバックで1番小さい規格の200㎏のサイズがあると助かる。農業も大型規格で5~10ℓの規格がほしい」と要望されました。

~今回の訪問を通して志賀組合長からのコメント~

壁谷さんは、地域の担い手として意欲的に規模拡大を図っておられ、将来の後継者をどうするかなどの課題について、JAも関わりながら課題解決に向けて支援していきます。