現場の声を聞きたい    常勤役員が行く!vol.5

 JA福島さくらの志賀博之組合長ら常勤役員は、JA自己改革の一環として、地域の担い手・大型農業法人・集落営農組織等を訪問し、今後のJA運営に反映させるため各所で組合員の皆さまの貴重なご意見・ご要望を伺っています。  今回は、三春町の黒羽実樹さんを山田賢一常務が訪問し、現場の"生の声"を伺いました。

目次

🌱栽培している農産物

●夏秋ピーマン・・・・12a
●ふきのとう・・・・5a

栽培する農作物について

自分で長く続けられる仕事を探して 農業の道へ

 黒羽さんは2023年4月に就農し、当JAたむら地区園芸ギガ団地組合に加入して三春町で夏秋ピーマンやふきのとうの栽培をしています。以前は県外で会社員として働いていましたが、将来のことを考えた時に、会社員としてではなく自分で長く続けられる仕事をしたいと思い、補助制度が充実して始めやすかった「農業」を選んだそうです。ご両親も農家ではなく、一からのスタートだった黒羽さんは、自分で農業の求人サイトを見て募集していた農家さんの下で農業を学び、農家さんからの紹介や市の研修などを通して就農しました。

 農業をやっていて良かったことは、自由度が高く自分の好きなように時間を使えることだと話します。逆に苦労したことは、収穫時期など忙しい時期が大変になることです。収穫時期には、叔母さんに手伝ってもらうほか、農福連携やデイワークを活用して工夫をしています。デイワークは今年から始めたそうですが、黒羽さんは「とても良かったので今後も活用していきたい」と話しました。

栽培へのこだわり

 黒羽さんは、なるべくピーマンがたくさん取れるように、ひとつひとつ手をかけて栽培に取り組んでいます。しかし、今年は昨年よりも病気が出てしまったことや、今年から増やしたピーマンについては、圃場の土づくりが十分にできておらず、あまり出来が良くなかったことが今後の課題だと語ります。山田常務は「市場からも求められている。管理をしっかりしていただいて、長く出荷してもらいたい」と話しました。
 黒羽さんはJAに対して、補助金制度の強化を要望しました。山田常務は「ギガ団地組合に加入していただいた組合員の方々のためにも、新規就農だけではなく2年目以降からも活用できる補助事業を強化していきたい」と答えました。

これからの展望

まずは積極的に行動してみることが就農への一歩

 黒羽さんは今後の目標について、継続していけるように頑張っていきたいと話しました。これから新規就農したいと考えている方に対しては「研修は受けた方がいいと思います。やってみたいと思ったら自分から積極的に行動してやってみるしかないと思うので、行政やJAへ相談したり、情報収集しましょう」とアドバイスをいただきました。

~今回の訪問を通して山田常務からのコメント~

 黒羽さんには、自らの意思で農業を選んでいただいて感謝しています。「農業をやりたい」という思いをJAとしてもバックアップしていきます。これからの日本の食料を守っていくためにも、黒羽さんのような若い担い手の方々に頑張ってもらいたいです。